団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年問題。病気を抱えながら生活する人や介護が必要となる人が増え、医療や介護サービスのニーズがピークになる時代が目の前に迫っています。今後に備え、看護師として活躍できる環境、将来的な展望について考えておくことは、キャリアを重ねていく上で重要になるでしょう。
医療の高度化に伴い、新しい専門的な知識や技術をアップデートしていくことは必要です。しかしこれからの超高齢化社会では、それだけでは不足でしょう。現在、病院の病棟編成は診療科別になっているのが一般的ですが、今後は混合病棟へと移行することも予想されています。つまりさまざまな分野や患者に対応できる看護師が求められるのです。また、従来のように病院で全てが完結する医療ではなく、住み慣れた地域で生活をしながら医療やケアを受ける体制へと転換が図られています。訪問看護師といった役割に対するニーズが高まるのは間違いありません。
高齢化社会では、多くの人が病気と共存しながら生き抜かなければなりません。そんな時に求められる医療とは、人々を治すことだけでなく支えることのできる医療でしょう。患者がどのように生き、どのように最期を迎えたいのか。生活をサポートしながら、患者の自己実現を支えていく大切な役割が、看護師には求められます。自分に何ができるのか、自ら考え実践できる看護師こそが社会から必要とされる看護師であり、活躍の場を広げていくことができるでしょう。看護師は身につけた知識や技術で社会貢献できる仕事なので、これからも必要とされ続けるでしょう。